
物販ビジネスをやっていると、「月商100万円達成!」「年商1億円突破!」といったビジネス初心者の方を一見うらやましく思わせるような数字をよく見かけます。
しかし、**本当に重要なのは“売上”ではなく“粗利”**です。
eBay輸出に限らず、物販において成功している人たちは、例外なく「粗利重視の経営」をしています。
この記事では、その理由と、粗利を重視することで見えてくる“本質的な戦い方”を解説します。
「年商○億円」は錯覚にすぎない


たとえば、2億円分の商品を仕入れて、それを1億円で売ったとします。
このときの“年商”は1億円ですが、実際には1億円の赤字です。
つまり、年商という数字には何の意味もないのです。
特に物販では「売った数字」だけが一人歩きしがちですが、それは幻にすぎません。
本当に見るべきは「粗利(あらり)」


粗利とは、以下のような計算で出せる数字です。
売上 − 原価(仕入れ値)= 粗利
さらに現実的には、以下のような費用も考慮する必要があります。
粗利 − 手数料 − 送料 − 梱包資材 = 限界利益
ここまで引いてようやく「売って儲かったお金」が見えてきます。
さらに、以下のような固定費も含めて考えると、最終的な利益が見えてきます。
- 地代家賃
- 通信費
- eBayストア費用
- インターネット料金
特に法人であれば毎月の固定費も大きくなり、**「粗利がなければ何も残らない」**というのが現実です。
売上より粗利を意識するべき3つの理由
① 売上があってもお金が残らないことは多い
これは物販でよくある話です。
毎月100万円、200万円売れていても、仕入れに80万円、送料と手数料で15万円、梱包資材やその他経費で5万円……。
結果的に手元に何も残らないというケースは珍しくありません。むしろ「赤字なのに気づかずになぜか忙しい」という悪循環にハマっている人もいます。
② 現金がなければビジネスは継続できない
売上が立っていても、粗利がなければ現金はどんどん減っていきます。
キャッシュが残らなければ、税金の支払いや新しい仕入れもできず、事業は継続不可能になります。
「売れているのに潰れる」人の特徴は、粗利率が極端に低く、現金管理が甘いパターンがほとんどです。
③ 差別化・工夫が粗利に直結する
粗利をしっかり確保するためには、以下のような戦略が重要です。
- 安く仕入れる(業者ルート・ジャンク修理など)
- 他人が真似できない商品構成
- 商品に付加価値をつける(撮影・翻訳・セット販売など)
つまり、売上よりも「仕入れ」や「工夫」の方が圧倒的に重要なのです。
粗利で戦っている人が最後に勝つ



私の周りで、中古物販やeBay輸出で成果を出している方には、以下のような共通点があります。
- ✅ 粗利率が高い(50〜70%が目安)
- ✅ 仕入れや販売方法に工夫がある
- ✅ しっかり現金が手元に残っている
反対に、「月商○○万円です!」と売上だけをアピールする人ほど、実際には利益が出ていなかったり、在庫過多・資金難に悩んでいたりするケースも少なくありません。
最後に:売上自慢より、残るお金を大切にしよう


物販ビジネスの本質は、**「お金を増やすこと」**です。
売上はあくまで指標の1つにすぎず、もっと重要なのは以下の2点です。
- いくら粗利があるか
- いくら現金が残っているか
売上が大きくても、粗利がなければ意味がありません。
数字に惑わされず、本質的な利益体質を作っていきましょう。
以上、eBay輸出でもっとも大切な「粗利」の考え方についてでした。
月商ではなく、「月の粗利」をまず目標にして動いてみると、ビジネスの景色が大きく変わるはずです。