
ナリ
東京を拠点に、スモールビジネスを複数運営しています。サラリーマン時代に副業からビジネスを始め、その後独立。eBay輸出歴10年以上・最高月商1,300万円。
eBay輸出だけでなく、中国輸入・卸販売、自社EC、複数のオウンドメディア運営、リユース店舗の運営、実店舗ビジネスなど、さまざまな事業をゼロから立ち上げてきました。事業売却(M&A)は3回以上経験しています。
ナリブログでは、こうした実際の経験をもとに、eBay輸出・副業・スモールビジネスのリアルな情報を発信しています。
「同じ仕入れ先なのに、なぜ片方だけ稼げるのか?」

Alibaba(アリババ)やタオバオで仕入れた中国製品を、国内で売るか、eBayで海外に売るか。
「どちらでも同じじゃないの?」と思う方も多いと思います。
でも実際に両方を経験してみると、利益率も回転率もリスクの種類も、驚くほど違うことがわかります。
特に最近、コンサルの相談者から「中国輸入ビジネスを始めたいけど、国内とeBayどっちがいいですか?」という質問をよく受けます。
正直、どちらが「正解」というわけではありません。
ただ、向き不向きと、知らないと痛い落とし穴がそれぞれ明確にあります。
この記事ではその点を包み隠さず書いていきます。
秘書仕入れ先が同じなら結果も同じでは?と思ってました…



これ、本当によく誤解されています。仕入れ値が同じでも、売り先が変わると競合も価格帯も全然違う世界になるんですよね。
ひと目でわかる「2つのルートの差」


まず数字でざっくり比較してみます。
どちらも中国から仕入れた場合の一般的な目安です。
なぜ「同じ仕入れ値」でここまで利益率が変わるのか


結論から言うと、競合の数と「相場」が全く違うからです。
中国輸入品を国内(メルカリ・Amazon・楽天)で売ろうとすると、すでに同じ商品を扱っているセラーが山のようにいます。
同じAlibaba出品者から誰でも仕入れられるので、気づいたら価格競争になっていた、というケースが本当に多いです。
一方でeBay輸出の場合、海外バイヤーから見ると「日本から来る商品」という付加価値が生まれることがあります。
特に日本市場にしかない商品や、海外では入手困難なカテゴリは、国内相場より高く売れるケースがあります。
もちろん全ての商品がそうではありませんが、「競合のいない市場で売る」という発想のしやすさはeBay輸出の方が上だと個人的には感じています。



国内で売れば手軽そうなのに、そんなに競争が激しいんですか?



国内のメルカリやAmazonは参入しやすい分、同じ商品を扱うライバルがどんどん増えます。「仕入れが簡単=みんなも仕入れやすい」という構造なんですよね。
知らないと痛い、それぞれの「固有リスク」


両者には共通のリスクもありますが、固有の落とし穴がそれぞれ存在します。
| リスクの種類 | 国内転売 | eBay輸出 |
|---|---|---|
| 価格崩壊 | 起きやすい(競合が多い) | 比較的起きにくい(市場が広い) |
| 関税・輸出規制 | ほぼ関係ない | 要注意(2026年現在、対米関税が変動中) |
| プラットフォーム規制 | Amazon規約・メルカリ審査 | eBay VeRO・CPSC規制など |
| 在庫リスク | 売れ残りが出やすい | ロット小さく始めやすいが送料コストあり |
| 言語・カスタマー対応 | 日本語のみでOK | 英語対応が必須 |
特にeBay輸出側のリスクとして、VeRO(知的財産権侵害の申し立て制度)には注意が必要です。
中国製品の中には、知らずに扱うと著作権や商標権の問題になるものが含まれていることがあります。
これはVeRO申し立てを受けると出品が強制削除されるだけでなく、アカウント停止につながるケースもあります。
中国から仕入れた商品を海外で売る場合、知財リスクのチェックは必須です。



VeROって初めて聞きました。これは怖いですね…



VeROは特にキャラクターグッズや有名ブランドのロゴが入ったものに多いです。「中国で普通に売ってるから大丈夫」は通用しないので、仕入れ前のチェックが必須です。
実際の失敗パターン|こんな声が多かったです
ナリが相談を受けてきた中で感じた、よくある失敗傾向を一般化した声です。
実際の体験として構成していますが、特定個人の発言ではありません。
Alibabaで安く仕入れてメルカリで売り始めたら、3ヶ月後に同じ商品が半額で出回ってた。利益どころか在庫を抱えて終わりました。「中国輸入は儲かる」という情報を鵜呑みにしすぎた
eBayで中国仕入れ品を売り始めたら、VeRO申し立てで出品を3件削除された。仕入れ前のリサーチをもっと徹底すべきだった。知財の問題は「知らなかった」では済まないと学んだ
国内転売を試したあとeBay輸出に切り替えたら、利益率が全然違った。英語対応は最初怖かったけど、テンプレートを作ってしまえばなんとかなった。もっと早く切り替えればよかったと思う
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
「2026年の関税リスク」はeBay輸出側が圧倒的に大きい


これは正直に言っておきたいのですが、2026年現在、eBay輸出には無視できない関税リスクがあります。
特に対米輸出については、トランプ政権以降の関税政策が変動し続けており、中国製品を日本経由でアメリカに輸出する場合の扱いも注意が必要です。
日本製と中国製で米国関税がどう変わるかについては別の記事で詳しく解説していますが、簡単に言うと「日本で買った商品」でも原産国が中国であれば、中国製としての関税率が適用される可能性があります。
国内転売にはこのリスクはほぼ関係ありません。
「リスクを取りたくない」という方にとって、これは無視できない差です。
一方で、関税が高くなっても日本独自の商品カテゴリはまだ強いという側面もあります。
関税・規制ラッシュをむしろチャンスと捉えるeBay輸出の戦い方についても参考にしてみてください。



これ、意外に見落とされているポイントです。「日本から送っているから大丈夫」と思っている方がまだ多いですが、原産国の考え方は全く別の話です。
向いている人・やめた方がいい人の傾向
両者の向き不向きをまとめます。
どちらが「正解」ではなく、自分のスタイルに合う方を選ぶのが大切です。
| 中国輸入×国内転売 | 中国輸入×eBay輸出 | |
|---|---|---|
| 向いている人 | ・日本語だけで完結させたい ・まず回転を早く体験したい ・競合調査が得意な人 | ・価格競争から距離を置きたい ・高い粗利率を追求したい ・英語への抵抗が低い人 |
| やめた方がいい人 | ・差別化できる商品を用意できない ・在庫を抱えるリスクに弱い | ・英語対応が全くできない ・関税・規制の確認を面倒に感じる ・すぐに回収したい人 |
国内転売との併用という考え方についても以前まとめていますので、「どちらかに絞らないといけない」と思わずに読んでみてください。



英語が苦手だとeBay輸出は難しいですか?



テンプレート化してしまえば、英語力よりも「リサーチ力」と「商品選定力」の方がはるかに重要です。英語はツールで補えますが、何を売るかは自分で考えないといけない。
始め方のステップ|どちらのルートでも共通する流れ


中国輸入ビジネスをどちらのルートで始めるにしても、基本的な流れは共通しています。
違いはSTEP3以降です。
よくある質問
読者からよく寄せられる疑問に答えます。
国内転売とeBay輸出は同時並行でできますか?
できます。同じ商品を国内とeBayの両方に出品してどちらが先に売れるかテストする方法もあります。ただし在庫管理が煩雑になるので、最初はどちらかに集中する方が無難です。
初期費用はどのくらい必要ですか?
テスト仕入れから始める場合は1〜5万円程度からでも始められます。ただしAmazon出品の場合は月額出品料がかかり、eBayはPayoneer(ペイオニア)口座の開設が必要です。どちらも大きな初期費用はかかりません。
中国輸入品をeBayで売ると関税は誰が払うのですか?
基本的には購入者(バイヤー)が現地で払います。ただしeBayのグローバルシッピングプログラムを使う場合はeBay側が代行するケースもあります。2026年現在は米国向けの関税状況が変動しているため、事前確認が必須です。
どちらの方が稼ぎやすいですか?
一概には言えませんが、粗利率だけで見ればeBay輸出の方が高くなりやすい傾向があります。ただし言語対応・関税リスク・回転速度のバランスを考えると、まず国内転売で感覚をつかんでからeBay輸出に移行するルートを取る方も多いです。
まとめ|「どちらが正解」より「どちらが自分に合うか」
中国輸入×国内転売と、中国輸入×eBay輸出。
仕入れ元が同じでも、この2つはまったく違うビジネスだと思っています。
国内転売は参入しやすい分、競合も増えやすい。
eBay輸出は粗利率を高く取りやすい分、リスクの種類が増える。
どちらを選ぶにしても、「なんとなく始める」のが一番危険です。
特に中国輸入品のeBay輸出は、粗利率の設計が最重要で、売上よりも1件あたりの利益をきちんと計算してから動くことが大切です。
まずは小ロットで両方をテストしてみる、というのが一番おすすめのアプローチです。
eBay輸出の在庫戦略についてはこちらの記事も参考にしてみてください。



個人的には、中国輸入から始めるなら最初から「eBay輸出専用の商品選定」をした方が効率がいいと思っています。国内市場向けとeBay向けでは、そもそも選ぶべき商品が違いますから。













