
ナリ
東京を拠点に、スモールビジネスを複数運営しています。サラリーマン時代に副業からビジネスを始め、その後独立。eBay輸出歴10年以上・最高月商1,300万円。
eBay輸出だけでなく、中国輸入・卸販売、自社EC、複数のオウンドメディア運営、リユース店舗の運営、実店舗ビジネスなど、さまざまな事業をゼロから立ち上げてきました。事業売却(M&A)は3回以上経験しています。
ナリブログでは、こうした実際の経験をもとに、eBay輸出・副業・スモールビジネスのリアルな情報を発信しています。
「Etsyで稼げる」は本当か?日本人セラーの現実を調べてみた

「日本のハンドメイド作品が海外で売れる時代が来た」という話、SNSでよく見かけるようになりましたよね。
でも実際、Etsy・Amazon Handmade・Shopeeそれぞれで稼いでいる日本人セラーがどれくらいいるのか、手数料がいくらかかるのか、正直ちゃんと比較した情報が少ない。
気になって調べてみたら、「どのプラットフォームを選ぶか」で手残りが10〜20%近く変わることがわかりました。
これは無視できない差です。
この記事では、3つのプラットフォームを手数料・売れ筋・リスクの観点で実数ベースで比較していきます。
秘書Etsyって名前は聞くけど、日本人が出品できるんですか…?



出品自体は誰でもできます。ただ「出品できる」と「稼げる」は全然別の話で、そこを混同して始める人が多いのが正直なところです。
3プラットフォームをひと目で比較


まずは数字を先に見てください。
読み進めながら参照できるように、ここで全体像を整理します。
手数料の「本当の」コストを分解する


プラットフォーム選びで一番見落とされがちなのが、手数料の構造です。
「販売手数料〇%」と書いてあっても、それだけで終わらないのが越境ECの怖いところ。
決済手数料・出品手数料・為替スプレッドなど、重なると想定外のコストになります。
以下で3社の手数料構造を整理しました。
| 項目 | Etsy | Amazon Handmade | Shopee |
|---|---|---|---|
| 出品手数料 | 1品0.20USD | 無料 | 無料 |
| 販売手数料 | 6.5% | 15% | 1〜5%(市場による) |
| 決済手数料 | 3〜4% | 込み | 込み |
| 為替・送金コスト | 1.5〜2.5% | 1.5〜2% | 1〜2% |
| 合計目安 | 約13〜17% | 約16〜18% | 約3〜8% |
表面の販売手数料だけ見てEtsyを選ぶと、決済・為替コストを含めた実質負担がAmazon Handmadeと大差ない、という落とし穴があります。



1万円売っても1,200円以上飛んでいく計算ですか…思ったより多いですね。



しかもここに送料負担や梱包コストが乗るので、薄利の商品は本当に残りません。単価設計が命です。
日本人セラーに売れやすいジャンルはどこか


プラットフォームによって、「何が売れるか」が全然違います。
これを無視して出品しても、そもそも検索に引っかからない。
調べてみると、それぞれ売れ筋ジャンルには明確な傾向がありました。
| プラットフォーム | 売れやすいジャンル | 日本人セラーの強み |
|---|---|---|
| Etsy | ハンドメイドアクセサリー・ヴィンテージ雑貨・デジタルコンテンツ | 和柄・侘び寂びデザイン・丁寧な仕上がり |
| Amazon Handmade | 木工・革小物・陶器・キャンドル | 品質の高さ・Amazonの信頼感との相乗効果 |
| Shopee | 日用雑貨・コスメ・アニメ・ゲーム関連グッズ | 日本製・日本ブランドへの信頼(特に台湾・東南アジア) |
Etsyは「ユニークで手作り感のあるもの」が求められます。
量産品に見えてしまうと、アルゴリズム上でも評価されにくい仕組みです。
Shopeeは東南アジア市場が主戦場で、日本語の商品説明をそのまま掲載しても売れることがあるくらい、「日本製」ブランドが強い市場です。
Shopeeについては台湾・シンガポール・マレーシアの売れ筋を市場別に比較した記事も書いているので、合わせて読んでみてください。



Etsyはデジタルコンテンツ(SVGデータ・印刷用テンプレートなど)も売れます。在庫ゼロで売れ続けるので、個人的にはこのカテゴリが一番スケールしやすいと思っています。
アカウント凍結・規約違反のリスク、どのプラットフォームが一番怖いか


越境ECで一番怖いのは、売れてきた頃に突然アカウントを止められること。
これは全プラットフォームで起きますが、凍結の厳しさ・復旧のしやすさは大きく違います。
| リスク項目 | Etsy | Amazon Handmade | Shopee |
|---|---|---|---|
| アカウント凍結の頻度感 | 中程度 | 高め(Amazonルールが厳格) | 低め |
| 復旧のしやすさ | やや難しい | 難しい(Appeal必須) | 比較的容易 |
| 知的財産(VeROに相当) | DMCA申請ベース | ブランド登録優先 | 報告ベース |
| 手数料未払い・税務 | VAT自動徴収あり | 消費税処理が複雑 | 市場ごとに異なる |
Amazon Handmadeは通常のAmazonセラーアカウントと連動しているため、Handmadeで違反を起こすとAmazon全体のアカウントに波及するリスクがあります。
eBay輸出でいう「VeRO」(Verified Rights Owner Program=知的財産権保有者がeBayに申告できる制度)に近い仕組みはEtsyにも存在します。
日本の版権物・アニメキャラクターを無断でデザインに使うと、DMCA(米国著作権法に基づく申告制度)による削除対象になります。
マルチプラットフォームで複数展開している人は、凍結リスクの連鎖と安全な複数アカウント運用術も参考にしてみてください。



Amazonで凍結されたら他の商品も全部止まるんですか…それは怖すぎる。



そうなんです。Amazon Handmadeはそもそも「Amazonセラーとして申請する」形なので、リスクの連鎖が起きやすい構造です。慎重に扱うべきプラットフォームだと思っています。


複数の越境ECプラットフォームを並行して運用するなら、リスク管理の考え方から学べるWE BUILDで体系的に学んでおくことをおすすめします。
副業・スモールビジネスをゼロから実務ベースで学べるプログラムです。
WE BUILDを見る →プラットフォーム別・初期コストの実数


「初期費用ゼロで始められる」という話、半分本当で半分ウソです。
出品登録自体は無料に近くても、実際に売れる状態にするまでのコストは別にかかります。
- Etsy: 出品手数料(1品0.20USD)+ 商品写真撮影・翻訳・広告費(Etsy Ads)で、まともに運用すると月3〜5万円程度は消える
- Amazon Handmade: プロフェッショナルプラン月額約4,900円が固定でかかる。出品審査もあり、通過まで数週間〜1ヶ月かかることも
- Shopee: 出品・月額費用ともに無料からスタートできる。ただし広告(Shopee Ads)に投資しないと露出が取れない市場も多い
初期コストの低さだけで言えばShopeeが圧倒的です。
ただ、東南アジア市場は価格競争が激しいので、手数料が安い=利益が出やすい、とは限らない点に注意が必要です。
実際に始めた人の声(よくあるパターンを整理)
ナリが一般的な傾向をもとに構成した声です。
実在の個人の体験談ではありません。
Etsyに出品してみたけど、最初の3ヶ月は1件も売れなかった。レビューがゼロだとアルゴリズムで埋もれると知らなかった。SNSと連動させてやっと動き始めた感じ。
Amazon Handmadeは審査に1ヶ月かかった上に、最初の出品を却下されて心が折れかけた。でも一度通ったらAmazonのトラフィックが自然に入ってきて、月5万円くらいは安定してきた。
Shopeeは始めるのが一番楽だった。台湾向けに日本の100円ショップ系雑貨を2〜3倍の値段で売っている。競合が増えてきたので、今は差別化できる商品を探している段階。
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
こんな人に向いている・こんな人は要注意
プラットフォーム選びは「得意なこと」「使える時間」によって変わります。
| タイプ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| ハンドメイド作品を作っている人 | Etsy | 世界最大のハンドメイドマーケット。検索流入が見込める |
| 既存のAmazonアカウントがある人 | Amazon Handmade | アカウント信頼度が活きる。ただし凍結リスクに注意 |
| 副業の初月コストを最小化したい人 | Shopee | 初期費用・月額費用がほぼゼロ。東南アジア需要も本物 |
| デジタルコンテンツを持っている人 | Etsy | 在庫不要・発送不要で売れ続ける仕組みが作れる |
| 日本語しか対応できない人 | Shopee(台湾向け) | 日本語のまま売れることがある唯一の市場 |
一方、量産品や他プラットフォームと同じ在庫をそのまま持ち込もうとしている人には、EtsyもAmazon Handmadeも向いていません。
どちらも「手作り・ユニーク性」を規約で求めているためです。
eBay輸出と組み合わせてマルチ展開を考えている方は、中国輸入×国内転売vseBay輸出の利益率比較記事も読んでみてください。
プラットフォーム選びの判断軸が広がります。



正直、「全部やる」のが一番リスク分散になりますが、最初の3ヶ月は1つに絞って仕組みを作る方が現実的です。僕がコンサルで見ている人でも、同時進行で複数を始めて全部中途半端になるパターンが多い。
3プラットフォーム、どれから始めるか迷ったら


悩むならShopeeから始めるのが現実的な選択だと思っています。
理由はシンプルで、コストがほぼゼロだから。
リスクをかけずに「越境ECがどういうものか」を体感できます。
並行して、Etsyはデジタルコンテンツから入ると在庫リスクなしで試せます。
Amazon Handmadeは審査が通った後の伸び代は大きいですが、最初の1歩としては一番ハードルが高い。
撤退の判断基準については副業・スモビジの「撤退すべき数字」の記事も参考にしてみてください。
どの越境ECでも、損益の見方は共通です。


越境ECの仕組みをゼロから体系的に学びたい人向けに、WE BUILDというWeb・AIビジネス教育プログラムも運営しています。
副業の収益化ロードマップを実務ベースで学べる内容です。
WE BUILDを見る →よくある質問
よくある質問をまとめました。
日本在住でも問題なくEtsyに出品できますか?
出品自体は可能です。ただし受け取り口座の設定にPayoneer(ペイオニア)が必要で、登録審査に1〜2週間かかることがあります。また日本への送金時に為替コストが発生する点も考慮が必要です。
ハンドメイド作品を持っていないとEtsyやAmazon Handmadeは使えませんか?
Etsyはヴィンテージ品(製造から20年以上経過したもの)やデジタルコンテンツも出品可能です。Amazon Handmadeは手作り品が原則のため、量産品の持ち込みは規約違反になります。Shopeeはこの制限がなく、日本の市販品を輸出する形でも問題ありません。
Shopeeで稼ぐにはどの市場がおすすめですか?
日本人セラーなら台湾がファーストチョイスになりやすいです。日本語商品説明でも通じることが多く、日本製品への信頼が高い。シンガポールはユーザーの購買力が高い一方、競合も多い市場です。
3つを並行して始めても大丈夫ですか?
最初は1つに絞ることを強くおすすめします。各プラットフォームはアルゴリズム・写真基準・顧客対応の文化がまったく異なります。1つで仕組みを作り、月5万円の安定が見えてから次に展開するのが現実的な順番です。
確定申告はどうすればいいですか?
越境ECの収益も国内の雑所得または事業所得として申告が必要です。為替レートは年間の平均レートまたは取引時レートで計算します。年間利益が20万円を超えたら申告を検討してください。
まとめ:プラットフォーム選びで手残りが変わる
調べてみてはっきりしたのは、「どれが一番いいか」は人によって違うということです。
でも選ぶ基準は整理できます。
- 手作り作品を持っている → Etsyから
- 既存のAmazonアカウントがある → Amazon Handmadeも検討する価値あり(ただし凍結リスクを理解した上で)
- まず越境ECを体験したい・コストを抑えたい → Shopeeから始める
手数料の差は最大で10%以上あります。
月商30万円なら3万円以上の差。
1年で36万円。
この違いは、商品や運用設計と同じくらい重要な判断基準です。
個人的には、最初からEtsy一択で「売れない」と悩んでいる人が多いのが気になっています。
Shopeeで売れる感覚を掴んでから、Etsyのハードルに挑む順番の方が続けやすいと思います。
副業としての越境ECの収益化タイミングについては、副業月収が本業の50%を超えたら独立すべきか?という記事も参考にしてみてください。



どのプラットフォームも「始めること自体のハードル」は昔より下がっています。問題は始めた後、3ヶ月続けられるかどうか。ここが副業越境ECの分かれ目です。











