
ナリ
東京を拠点に、スモールビジネスを複数運営しています。サラリーマン時代に副業からビジネスを始め、その後独立。eBay輸出歴10年以上・最高月商1,300万円。
eBay輸出だけでなく、中国輸入・卸販売、自社EC、複数のオウンドメディア運営、リユース店舗の運営、実店舗ビジネスなど、さまざまな事業をゼロから立ち上げてきました。事業売却(M&A)は3回以上経験しています。
ナリブログでは、こうした実際の経験をもとに、eBay輸出・副業・スモールビジネスのリアルな情報を発信しています。
「日本初上陸」の4文字だけで、あんなに売れるのか

クラウドファンディングのページを眺めていると、「日本初上陸」と書かれた海外ガジェットが、支援総額1,000万円超になっているのをよく見かけます。
しかも、販売しているのが大企業ではなく個人や小さな会社だったりする。
「これ、自分でもできるんじゃないか」と思って調べてみたら、実際にMakuakeを使った海外商品の輸入販売は、個人でも参入できる仕組みになっていました。
ただ、やり方を間違えると「在庫を大量に抱えて終わり」というリスクもある。
今回はその流れと、リアルな数字をまとめてみます。
秘書「日本初上陸」って、それだけで購買意欲が上がる気がするんですよね。なぜなんでしょう。



希少性と「自分が最初に手に入れた」という優越感が購買動機になるんだと思います。Makuakeはその心理をうまく使えるプラットフォームです。
Makuake輸入販売、ひと目でわかる数字


まず全体像をざっくり把握しておきましょう。
以下は一般的な個人・小規模法人が取り組む場合の目安です。
初期費用は仕入れロットによって大きく変わるため、最初は小ロット(数十〜数百個)で試すのが鉄則です。
Makuake輸入販売の全体フロー|まずここを理解する


全体の流れを先につかんでおくと、どのステップで何をするのかがイメージしやすくなります。
ざっくり分けると5つのステップになります。
それぞれの詳細は後述しますが、まずは「こんな順番なんだ」と把握しておいてください。



審査があるんですね。誰でも出品できるわけじゃないんですか?



Makuakeはキュレーター(担当者)が付いて審査します。商品の独自性・ストーリー性・安全性が見られるので、何でも通るわけではないです。
仕入れ費用と手数料の内訳|思ったより「取られる」構造


Makuakeは手数料が約20%かかります(決済手数料含む)。
これを知らずに計算すると、利益がほぼ消えるケースがあります。
費用の内訳を整理するとこうなります。
| コスト項目 | 目安 | 補足 |
|---|---|---|
| サンプル仕入れ費 | 1〜5万円程度 | 送料込み。まず品質確認が必要 |
| 本仕入れ費(初回ロット) | 20〜100万円程度 | ロット数・単価による |
| 国際送料・通関費 | 仕入れ額の5〜15% | 重量・輸送手段で変動 |
| 関税・消費税 | 品目により0〜数% | HSコードで税率が決まる |
| Makuake手数料 | 支援総額の約20% | 決済手数料込み |
| ページ制作・撮影費 | 0〜20万円程度 | 外注する場合に発生 |
たとえば支援総額が100万円集まっても、手数料で約20万円、仕入れ・送料でさらに40〜50万円かかるとすると、手元に残るのは30〜40万円程度になる計算です。
「支援額イコール利益」ではないことを、最初に絶対に把握しておいてください。
関税については商品カテゴリによって大きく変わります。
海外メーカーの日本代理店になる契約までの流れでも触れていますが、通関前にHSコードを確認しておくのが基本です。



手数料20%は正直重いです。でも逆に言えば、「売れなければ仕入れしなくていい」という構造でもあるので、在庫リスクを最小化できる点はメリット。
商品リサーチと海外メーカーへの交渉|ここで勝負が決まる


正直、Makuakeで成功するかどうかは商品選定の90%で決まると思っています。
リサーチの基本的な流れはこうです。
- KickstarterやIndiegogoで注目を集めている商品を探す(日本未上陸かどうかを確認)
- Makuake上で同カテゴリの過去プロジェクトの支援額・支援者数をチェックする
- Amazonや楽天で類似商品が溢れていないか確認する(差別化できるか)
海外メーカーへの最初のコンタクトは基本的にメールです。
英語でのやり取りになりますが、AIで十分補えます。
交渉で確認すべき主な項目は3つ。
| 交渉項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 最小発注ロット(MOQ) | 何個から発注可能か。小ロット対応してくれるか |
| 日本向け独占販売権 | 他社に日本販売権を渡していないか・独占契約が取れるか |
| 技術基準・安全規制への対応 | PSEマーク、電波法など日本の規制に対応しているか |
独占販売権を取れると強いですが、最初から取れないこともある。
まずは「日本での販売許可をもらう」だけでも進められます。
独占販売権の取り方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
海外メーカーの探し方に迷っている方は、日本未上陸の商品を見つける方法をまとめた記事も参考にしてみてください。


こういった海外ビジネス・副業の実務的な進め方は、僕がやっているWE BUILDというプログラムでも学べます。
Web・AIを活用したスモールビジネスの構築を、ゼロから一緒に進めていくプログラムです。
WE BUILDを見る →Makuakeのプロジェクトページで差がつく「見せ方」
審査が通った後、実際に支援を集めるかどうかはページの作り込みで大きく変わります。
Makuake上で支援額が多いプロジェクトに共通しているのは、「なぜ今これが必要なのか」の物語がある点です。
スペック羅列ではなく、シーンで見せる。
具体的に意識すべきポイントはこちら。
| 要素 | ポイント |
|---|---|
| アイキャッチ画像・動画 | 使用シーンが一目でわかるものを最優先。プロ撮影が理想 |
| プロジェクトタイトル | 「日本初上陸」「日本限定」などのキーワードを前半に入れる |
| 早割リターン設計 | 最初の支援者に割引を用意し、初速(最初の数日の支援数)を作る |
| リスク・課題の開示 | 納期の遅延リスクなどを正直に書く。信頼感が増す |
初速(最初の3〜5日の支援数)がプロジェクトの成否をほぼ決める、と言っても過言ではありません。
友人・知人・SNSフォロワーへの事前告知が重要で、公開直後に「ゼロ」の状態が続くと、後から見た人に不安感を与えます。



最初の数日が大事なら、SNSで拡散できる人が有利ってことですよね?



そうです。既存のフォロワーがいる人は初速を作りやすい。ただ、フォロワーがいなくても「早割を超魅力的に設定する」だけで拾えることもあります。
在庫リスクを最小化する「成立後仕入れ」の仕組み
Makuakeの最大のメリットは、支援金が集まった後に本仕入れができる点です。
通常の輸入ビジネスでは「先に仕入れて、売れなければ在庫を抱える」リスクがある。
でもMakuakeを使うと、支援額(売上)が先に確定してから仕入れる、という順番にできます。
ただし注意点もある。
- 支援確定から商品到着・発送まで2〜6ヶ月かかることが多い
- 支援者は「待つ」前提で支援しているが、遅延が続くと信頼を失う
- 製造トラブル・輸送遅延のリスクは常にある
「在庫ゼロで始められる」は正しいですが、「リスクゼロ」ではないです。
支援者への丁寧なコミュニケーション(進捗の更新)が必須になります。
輸入ビジネス全般の収益構造について、輸入総代理ビジネスが儲からない理由を解説した記事も参考になります。
事業の全体像を把握した上で取り組む方がいいです。



「在庫リスクが低い」は本当にその通りなんですが、支援者への責任が発生する点を甘く見ている人が多い印象です。ビジネスというより「約束」に近い感覚が必要。
こんな人には向いている、こんな人にはやめておいた方がいい
向いている人・向いていない人を正直に整理しました。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 海外トレンドを探すのが好きな人 | 「早く稼ぎたい」と急いでいる人(プロジェクト期間+発送で半年以上かかる) |
| 英語でのメール交渉に抵抗がない人(AIで補えるが) | 英語・海外対応を全く自分でやりたくない人 |
| SNSやWebで情報発信できる人(初速を作れる) | 既存のフォロワー・コミュニティが全くない人(初速が作りにくい) |
| 小ロットから試してリスクを管理できる人 | 最初から大ロットで一発当てようとしている人 |
副業として月10〜30万円の利益を目指すなら、十分現実的な選択肢だと思います。
ただし、「1回のプロジェクトで儲けて終わり」ではなく、複数回繰り返してノウハウを積み上げるイメージが必要です。
実際に取り組んだ人の声(よくあるパターン)
Makuake輸入販売に取り組んだ人の一般的な傾向をもとに、ナリがパターン化した声です。
実在の特定個人の発言ではありません。
最初のプロジェクトは支援総額80万円で、利益は手残り約20万円。思ったより手数料と送料が重くて、「儲けた感」はあまりなかった。でも2回目はページの作り方を改善して支援額が倍になりました。
海外メーカーとのやり取りは経験があったのでスムーズだった。ただMakuakeの審査が思ったより厳しくて、2回差し戻しを食らった。商品の安全基準(PSE等)の書類をしっかり準備する必要があった。
初速を作れなくて最初の3日で支援者がほぼゼロ。その後ほとんど伸びず、プロジェクト自体は成立したものの支援額が想定の3分の1以下に。事前の告知をもっとやるべきだった。
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
Makuake vs 通常の輸入EC販売|どちらを選ぶべきか


Makuakeで販売するのと、自分でECサイト(Shopify・Amazon等)を作って販売するのは、どちらがいいのでしょうか。
両者の違いを比較してみます。



Makuakeで成功した商品を、その後自社ECで売り続けるのが理想的な流れということですか?



まさにそういう使い方が多いです。Makuakeで実績と在庫ゼロの初回テストをして、需要が確認できたらAmazonやShopifyで継続販売するパターンが王道。
よくある質問
Makuake輸入販売について、よく聞かれる質問をまとめました。
法人でないと申請できませんか?
個人事業主・フリーランスでも申請できます。ただし、Makuake側の審査や海外メーカーとの契約の際に、事業として取り組んでいることを証明できる書類(開業届など)があるとスムーズです。
プロジェクトが目標額に達しなかった場合はどうなりますか?
Makuakeは「All-in方式」と「All-or-Nothing方式」が選べます。All-inは目標未達でも支援金を受け取れますが、リターンの履行義務が発生します。All-or-Nothingは目標未達なら支援金が全額返還されます。どちらを選ぶかは商品特性に応じて判断してください。
PSEや電波法などの規制は必ず対応が必要ですか?
電気製品・無線機器・玩具など、商品カテゴリによっては必須です。規制に対応していない商品を販売すると法律違反になるため、メーカーに技術書類を取り寄せるか、国内の試験機関で検査が必要になります。これを甘く見ると審査で落とされます。
初めてでも一人でできますか?
商品選定・メーカー交渉・ページ作成まで一人でやっている個人は多くいます。ページ制作や撮影は外注もできます。ただし英語でのメールやり取り・通関手続き・Makuake審査対応など、初めてだと詰まるポイントがいくつかあるので、経験者のアドバイスを参考にすると効率が上がります。


こういった副業・スモールビジネスの立ち上げ全般について、WE BUILDのプログラムでも扱っています。
実務ベースで学びながら進める形なので、「何から始めればいいかわからない」という段階から相談できます。
WE BUILDを見る →まとめ|Makuake輸入販売は「テスト販売の最強ツール」と割り切って使う
調べてみると、Makuakeを使った海外商品の輸入販売は、在庫リスクを最小化しながら市場を試せるという点で、副業の入り口として非常に合理的な選択肢だと感じました。
ただし、手数料が約20%と重いこと、プロジェクトの初速が成否を左右すること、支援者への責任が発生することは覚えておく必要があります。
個人的には、Makuakeを「永続的な販売チャネル」として使うより、「需要テスト+初回仕入れリスクの排除」のためのツールとして位置づけ、うまくいったら自社ECや他プラットフォームへ移行する、という戦略が合っていると思います。
「日本初上陸」という言葉が持つ力は本物で、商品さえ当たれば個人でも大きな成果を出せるビジネスです。
まずは自分が「これは面白い」と思える海外商品を1つ見つけることから始めてみてください。
海外メーカーの探し方・日本未上陸商品の見つけ方はこちらにまとめています。
また、中国輸入との比較が気になる方は中国輸入×国内転売vseBay輸出の利益率・リスク比較記事も参考にしてみてください。



商品のセンスと「伝える力」が問われるビジネスです。物を仕入れて終わりではなく、どう見せるかが全てと言ってもいい。逆にそこが楽しめる人には本当に合っていると思います。











