
ナリ
東京を拠点に、スモールビジネスを複数運営しています。サラリーマン時代に副業からビジネスを始め、その後独立。eBay輸出歴10年以上・最高月商1,300万円。
eBay輸出だけでなく、中国輸入・卸販売、自社EC、複数のオウンドメディア運営、リユース店舗の運営、実店舗ビジネスなど、さまざまな事業をゼロから立ち上げてきました。事業売却(M&A)は3回以上経験しています。
ナリブログでは、こうした実際の経験をもとに、eBay輸出・副業・スモールビジネスのリアルな情報を発信しています。
「Performanceタブ、なんとなく開いたことある」で止まっていませんか?

eBay輸出をやっている人でも、Seller HubのPerformanceタブをちゃんと活用できている人は、正直そう多くないと思っています。
「売上は毎月確認してる」という人でも、Traffic(アクセス解析)やSeller levelの中身まで細かく見ているセラーはかなり少ない印象です。
でも実はここに、「なぜ売れないのか」「なぜリミットが上がらないのか」のヒントがほぼ全部詰まっています。
今回はPerformanceタブの各項目を、実務で本当に役立つ読み方に絞って解説します。
秘書ダッシュボードって開くだけで満足しちゃいがちですよね…



僕自身も最初はSalesの売上金額しか見ていませんでした。Trafficを見るようになってから、出品戦略が変わったと実感しています。
Performanceタブで見られる数字:まず全体像を把握しよう


Performanceタブには大きく分けて以下の項目があります。
それぞれが別の角度からアカウントの状態を教えてくれます。
下のカードで、各項目の「何を見るタブか」をひと目で確認してください。



こんなに項目があるなら、どこから見ればいいんでしょう?



迷ったらまずSeller levelから確認するのが正解です。ここが問題ない状態を確認してから、TrafficやSalesの改善に進む順番が鉄則です。
①Seller level|アカウントの健康診断、評価の何倍も大事


Seller HubのPerformanceタブを開いたら、まず「Seller level」をクリックしてください。
ここはeBayで最も重要な数字が集まっている場所です。
評価(フィードバック)より先にここを見るべき理由は明確です。
知らない間にアカウントが「Below Standard」になっていると、検索順位・手数料・リミットのすべてに悪影響が出るからです。
Seller levelページでは以下の4つの項目が一覧で確認できます。
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| Past seller level | 前回評価時のレベル |
| Current seller level | 現在のレベル(Top Rated / Above Standard / Below Standard) |
| If we evaluated you today | 今評価されたら何レベルになるかの予測 |
| Transaction defect rate | 取引不良率。2%超でBelow Standardになる危険ゾーン |
ページ上部の「Region」がUSAになっていることも必ず確認してください。
USAで評価されるのが基本なので、ここがズレていると正しい数字が見られません。
Below Standardになると何が起きるかというと、
- 検索順位が下がる(商品が埋もれる)
- 落札手数料が5%追加でかかる
- リミットアップの申請ができなくなる
- 既存のリミットが下げられることもある
「ケースが開かれていたのに気づかなかった」という理由でBelow Standardになるケースが非常に多いです。
定期的な確認を習慣にしてください。
ケースオープン → エスカレーション → ディフェクト(取引不良)という流れで、知らない間にアカウントに傷がついていることがあります。
ディフェクト(defect)とは、簡単に言うと「eBayがセラー側の問題と判断した取引の記録」のことです。
成績表に赤点がついたようなイメージで、これが積み重なるとアカウントの評価が下がります。
問題が起きている場合は、「Cases closed without seller resolution」や「Transaction defect rate」のタブをクリックして原因ごとに確認することができます。
詳しい確認手順は下記のeBay公式ヘルプも参考にしてみてください。



ケースオープンに気づかないまま放置するのが一番危ないんですね…



eBayはバイヤーが自動でエスカレーションできる仕組みになっているので、気づいたときには手遅れということが普通に起きます。週1回はSeller levelを見る癖をつけてほしいです。
②Traffic|「売れない原因」はだいたいここでわかる


Seller HubのPerformanceタブ内「Traffic」では、商品の表示回数・クリック数・購入率といったバイヤーの行動データを確認できます。
具体的には以下の5つの数値が確認できます。
| 指標 | 意味 | 低いときの対策 |
|---|---|---|
| Impression | ユーザーの画面に商品が登場した回数 | タイトルのキーワード・カテゴリを見直す |
| Listing page views | 商品ページが実際に開かれた回数 | サムネイル画像・価格を改善する |
| Click through rate | クリック率(page views ÷ impression) | メイン画像・価格設定を見直す |
| Sales conversion rate | コンバージョン率(購入数 ÷ page views) | 商品説明・送料・返品ポリシーを改善する |
| Transactions | 実際の取引数 | 上記すべての改善の結果として上がる |
この5つを組み合わせることで、「売れない原因がどこにあるか」をかなり絞り込めます。
例えばImpressionは高いのにClick through rateが低い場合、検索には引っかかっているけど画像や価格でスルーされているということです。
逆にImpressionが低ければ、そもそも検索にヒットしていないのでタイトルやカテゴリの見直しが先決です。
さらに、Impressionが高いジャンルはバイヤーが多く集まっている証拠なので、そのジャンルの商品を積極的に出品することでストアへの流入自体が増える効果もあります。
また、Sales conversion rate(コンバージョン率)が極端に低い場合、リミットアップの審査でも不利になる可能性があります。
商品数だけ多くて全然売れていないストアには、eBayもリミットを上げにくいからです。
eBayのSEOと商品ページの最適化については、eBay輸出のSEO徹底解説記事で詳しく解説しているので、Trafficの数字で課題が見えたら合わせて読んでみてください。



Impressionが高いのに売れていないのは、実はチャンスがあるってことですよね?



そうなんです。Impressionが高い商品はジャンルとしての需要はあるので、価格・画像・説明文を磨けば売れる可能性は十分ある。逆にImpressionが低い商品は需要自体が薄いかもしれないので、見切りをつけるのも大事です。
③Sales / Selling costs|売上と手数料は必ずセットで確認する


PerformanceタブのSalesでは、過去7日間・31日間・90日間の期間を切り替えて売上・コストを比較確認することができます。
「売上は見てるけど手数料の内訳まで確認したことない」という方は要注意です。
Selling costsでは以下の費用が項目ごとに細かく確認できます。



「手数料は大体20%くらいでしょ」と感覚で済ませている人は要チェックです。Promoted listingをオンにしていると広告費が思ったより積み上がっていることがよくあります。粗利を正確に計算したい方は、手数料の内訳の重要性を解説した記事も参考にしてみてください。
④追跡番号のアップロード状況も必ずPerformanceで確認する
見落とされがちですが、Seller levelページには追跡番号のアップロード状況を確認できる項目もあります。
Seller HubのPerformanceタブ → Seller levelをクリック → Current seller level内の「Tracking uploaded on time and validated」を開くと、追跡番号の状況が3区分で確認できます。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| No uploaded at all | 追跡番号がまったくアップロードされていない |
| Uploaded late | 期限を過ぎてからアップロードされた |
| Uploaded on time but no carrier scan | 期限内にアップロードしたが、配送業者のスキャンが入っていない |
「ちゃんと追跡番号を入力しているのに評価が下がっている」という場合、Uploaded on time but no carrier scanが多くなっていることがあります。
これは追跡番号の入力は正しくても、実際に荷物がスキャンされていない状態です。
SpeedPAKやCPaSSなど現在主流の発送方法を使っていれば基本的に問題ありませんが、万が一ここの数値が悪化しているようなら発送方法を見直すサインです。
詳しい確認手順は以下の公式ヘルプが参考になります。



番号を入力していてもスキャンがなければNGになるんですか、それは気づかなかった…
Performanceを見る習慣がないと起きる「落とし穴」
Performanceタブを定期的に見ていないセラーが実際にハマりやすい問題を整理しました。
- ケースオープンに気づかずエスカレーションされ、気づいたときにはBelow Standardになっていた
- Promoted listingの費用が積み上がり、売上はあるのに手数料負けしていたことに後から気づく
- Impressionが低い商品ばかり大量出品し、コンバージョン率が低いまま改善されずリミットアップを拒否される
- 追跡番号のスキャン未登録が続き、配送パフォーマンス評価が下がっていた
これらは全部、Performanceタブを週1回確認するだけで早期に気づけるものばかりです。
売上金額だけを追うのではなく、アカウントの健康状態を数字で把握する習慣をつけることが重要です。
粗利の管理についても同様で、売上だけ見ていると手数料・広告費・送料を引いた後の実態がわからなくなります。
売上より「粗利」が大事な理由については、別の記事で詳しく解説しているのでぜひ読んでみてください。



週1回確認するだけでいいなら、やらない理由がないですね



正直、月1回でも全然見ていないセラーが多い印象です。売上が好調なときほど見なくなりがちで、気づいたときには手遅れというのが一番怖いパターンです。
Performanceタブの確認ルーティン:実務での使い方まとめ


Performanceタブを「なんとなく開く」から「ルーティンで使いこなす」に変えるために、週次・月次でやるべきことを整理しました。



週1回なら習慣にしやすそうです
よくある質問
Seller Hub Performanceタブについてよくある質問をまとめました。
Seller levelはどのくらいの頻度で更新されますか?
eBayでは毎月20日前後にセラーレベルが評価・更新されます。「If we evaluated you today」の項目で事前に次回の予測が確認できるので、月末前にチェックする習慣をつけると安心です。
Below Standardになってしまった場合、どう回復させればいいですか?
まずSeller levelページのCases closed without seller resolutionとTransaction defect rateを確認し、原因となっている取引を特定してください。新たなディフェクトを出さないよう対応を続けることで、次回の評価サイクル(翌月20日前後)での回復を目指します。
TrafficのImpressionが低い場合、まず何を見直せばいいですか?
タイトルのキーワードとカテゴリ設定の見直しが最優先です。バイヤーが実際に検索する言葉をタイトルに含められているかを確認し、Terapeak等のリサーチツールで需要のあるキーワードを調べることをおすすめします。
Selling costsのPayPal feesの項目が最近消えています。なぜですか?
eBayがPayPalから独自の決済システム(Managed Payments)に移行したため、現在はPayPal feesの項目は表示されません。手数料はeBayの管理画面内で統合管理されています。
リミットアップとTrafficの数字は関係しますか?
関係があります。Sales conversion rate(コンバージョン率)が極端に低いと、商品数だけ多くて売れていないストアと判断され、リミットアップが通りにくくなる可能性があります。数を増やす前にTrafficで売れていない商品を整理することも有効です。
まとめ:Performanceタブは「アカウントの健康診断書」


Seller HubのPerformanceタブは、売上金額だけを見ているセラーが絶対に気づけない情報が詰まっています。
特に重要なのはこの4点です。
- Seller level:Below Standardになっていないかを週1回必ず確認する
- Traffic:売れない原因を数字で特定し、改善する商品・取り下げる商品を判断する
- Selling costs:手数料の内訳を月1回確認し、粗利計算に反映する
- 追跡番号の状況:No carrier scanが増えていないか定期的にチェックする
Trafficの読み方を活用した出品戦略については、TerapeakとサードパーティツールのeBayリサーチツール比較記事も合わせて参考にしてみてください。
また、フィードバック(評価)を増やすことがアカウント強化の基本ですが、初心者でもハイスピードで販売評価を増やす方法で具体的な手順を解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
Performanceタブの各項目の詳細は、eBay Japan公式の情報を定期的に確認することをおすすめします(ebay.co.jp/info/ から確認できます)。



「Performanceなんてたまにしか見ない」という方が多い中で、週1回確認するだけで他のセラーと差がつきます。難しい操作は何もないので、まず今日1回開いてみるところから始めてみてください。













