
ナリ
東京を拠点に、スモールビジネスを複数運営しています。サラリーマン時代に副業からビジネスを始め、その後独立。eBay輸出歴10年以上・最高月商1,300万円。
eBay輸出だけでなく、中国輸入・卸販売、自社EC、複数のオウンドメディア運営、リユース店舗の運営、実店舗ビジネスなど、さまざまな事業をゼロから立ち上げてきました。事業売却(M&A)は3回以上経験しています。
ナリブログでは、こうした実際の経験をもとに、eBay輸出・副業・スモールビジネスのリアルな情報を発信しています。
「SHOPEEで稼いだ」という話、最近ほとんど聞かなくなっていませんか

数年前、「SHOPEEで月30万円稼げた」という声がSNSに溢れていた時期がありました。
でも今、周りにSHOPEEで稼いでいる人はどれくらいいるでしょうか。
気になって調べてみると、「今更やっても遅い」「すでに飽和している」という声が目立つ一方で、「ニッチを狙えばまだいける」という意見も混在していて、正直よくわからない状況でした。
この記事では、SHOPEEという東南アジア最大級のECプラットフォームの現状と、日本人セラーが直面している構造的な問題を、できるだけ具体的な数字で整理してみます。
結論から言うと、「稼げないわけではないが、かつてほど簡単ではなくなっている」というのが正直な見立てです。
秘書SNSで見かける「SHOPEE月収50万円」みたいな話、今も本当なんでしょうか…



かつてのSHOPEE熱が落ち着いてから、コンサルの相談でも「やっていたけど続かなかった」という話がちらほら出るようになりました。構造的な問題があると思っていて、そのあたりをこの記事でまとめています。
SHOPEEの現状をひと目で確認する


まず数字で全体像を把握しておきましょう。
SHOPEEは東南アジア・台湾を中心に展開するECプラットフォームで、月間アクティブユーザーは数億人規模。
市場としてのポテンシャルは今も高いです。
ただし、日本人セラーが稼ぎやすいかどうかは別の話で、この乖離(かいり)が「今更稼げない」という声の根本にあります。
日本人がSHOPEEで稼ごうとしたとき、何が起きているか


SHOPEEで日本人が取り組みやすいパターンは、大きく3つに分かれます。
| アプローチ | 内容 | 現状の課題 |
|---|---|---|
| 日本の商品を輸出 | 和雑貨・コスメ・食品などを現地に販売 | 競合増加・送料負担が大きい |
| 中国輸入→SHOPEE販売 | Aliexpressなどで仕入れて東南アジアへ転売 | 現地セラーに価格で勝てない |
| 輸入総代理契約 | 特定ブランドの独占販売権を取得 | 契約解除・類似品問題のリスク大 |
このなかで「かつて一番稼げた」と言われていたのが、輸入総代理(独占販売権)モデルです。
特定の中国製品などの独占販売権を取り、SHOPEEの各国市場で独占的に売るという仕組みで、うまくいけば一人でも月商数百万円になるケースがありました。
ただ、このモデルには根本的な問題があります。
詳しくは次のセクションで解説します。



「輸入総代理」って言葉、初めて聞きました。独占って聞くと安定しそうに思えるんですが…



独占という言葉には「安定」のイメージがありますが、実際は真逆のリスクを抱えているケースが多いんです。これはかなり重要な話なので、次のセクションでしっかり解説しています。
輸入総代理モデルが「長続きしない」本当の理由
輸入総代理とは、あるブランドの商品を特定の国・地域で独占的に販売する権利を持つ契約のことです。
たとえるなら、「このエリアでうちだけコーラを売っていいよ」という独占契約と同じイメージです。
問題は、この「独占」がいつでも崩れる可能性があるという点です。
- メーカー側の都合で契約を一方的に打ち切られることがある
- 契約中であっても中国側で類似品・コピー品がすぐ出回る
- 類似品が安値で流通すると、正規品の価格優位性がなくなる
- 独占権を維持するための最低発注量ノルマがあるケースも多い
結果的に「儲からなくなる前に売却した」という人も周りで見かけます。
実際、事業を軌道に乗せてから売却するのは一つの戦略とも言えますが、「買い手がいるうちに手放す」という判断を迫られているケースが多く、余裕を持った売却ではない印象があります。
スモールビジネスの売却タイミングについては、副業・スモビジの「撤退すべき数字」とは何かという記事でも詳しく触れていますので、参考にしてみてください。



契約を切られたら、積み上げてきた売上が一瞬でゼロになるってことですか…



そうなんです。しかも現地の競合セラーが類似品を同じプラットフォームで安く売り始めると、正規品の優位性がどんどん薄れます。輸入総代理は一見おいしそうに見えて、実は「いつ崩れるかわからない砂の上に立っている」状態に近いと思っています。
収益シミュレーションで見えてくる現実


SHOPEEで日本人セラーが狙えるリアルな収益ラインを、パターン別で整理してみます。
あくまで目安の数字ですが、「月収50万円・100万円」という話がどれほど特殊ケースかが見えてきます。



総代理モデルの「順調期→競合激化後」の落差が一番問題で、この崖から立て直すのがかなり難しいんです。稼げた時期の記憶だけ残って、損切りのタイミングを見失うパターンをよく聞きます。
SHOPEEならではの「見えにくいコスト」と手数料の実態


SHOPEEの手数料はプラットフォーム手数料3〜6%が基本ですが、それだけで済む話ではありません。


こうした越境ECのコスト感覚やビジネスモデルの作り方は、僕が運営するWE BUILDというプログラムでも扱っています。
Web・AIを活用したスモールビジネスをゼロから学べる内容です。
WE BUILDを見る →よくある失敗パターン(実際の声)
ナリが一般的な傾向をもとに構成した声です。
実在の特定個人の発言ではありません。
最初の3ヶ月は順調で月15万円まで行ったんですが、同じ商品を中国セラーが半値で出し始めてから売れなくなりました。広告費をかけてもROIが全然合わなくて、半年で撤退しました。
独占契約を結んで半年は良かったんですが、メーカー側が他の日本人セラーにも売り始めて。契約書の内容が曖昧だったこともあって、結局どうにもならず損切りしました。独占権の確認は本当に慎重にやるべきでした。
和雑貨を台湾SHOPEEで売っていましたが、国際送料がかさんで利益がほぼ出ず。送料込みで価格を上げると今度は売れなくなる。結局eBayに切り替えて、そちらの方が自分には合っていました。
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
向いている人・やめておいた方がいい人
SHOPEEが合うかどうかは、扱う商品と市場戦略によってかなり変わります。
| 向いている人 | やめておいた方がいい人 |
|---|---|
| 東南アジア市場に関心があり、現地のトレンドを継続的にリサーチできる | 「副業で片手間に」という軽い気持ちで始める |
| 独自商品・ハンドメイド・ニッチな日本文化商品を持っている | 中国から仕入れて転売するだけのモデルを考えている |
| 総代理モデルのリスクを理解した上で、出口戦略(売却含む)まで設計できる | 輸入総代理の契約内容をしっかり精査できない |
| eBay等の越境EC経験があり、出品・カスタマー対応の基礎ができている | 日本語サポートが手薄でも問題なく進められない |
個人的には、ゼロから副業でSHOPEEを始めるのはあまりおすすめできません。
越境ECの基礎を身につけてから参入した方が、失敗コストが格段に下がります。
越境EC全般の比較については中国輸入×国内転売vseBay輸出の比較記事も参考にしてみてください。
SHOPEEを始めるなら、この順番で動く


「やってみたい」という気持ちがあるなら、いきなり総代理を狙うより、まず小さく試すステップが現実的です。


「どのプラットフォームで何を売るか」という戦略設計から悩んでいるなら、WE BUILDでも相談を受け付けています。
副業・スモールビジネスをゼロから学ぶプログラムです。
WE BUILDを見る →よくある質問
SHOPEEについてよく聞かれる疑問をまとめました。
SHOPEEは日本人でも登録できますか?
はい、日本居住者でも登録・出品できます。ただし市場によっては現地の法人・口座が必要なケースもあるため、対象市場のルールを事前に確認することをおすすめします。
輸入総代理契約はどうやって結ぶんですか?
中国・韓国などのメーカーや卸業者に直接交渉して結びます。ただし契約内容が曖昧なケースも多く、最低発注量・独占範囲・契約解除条件などを必ず確認することが重要です。
eBayとSHOPEEはどちらが稼ぎやすいですか?
日本人セラーにとって現時点ではeBayの方が稼ぎやすい環境が整っているという印象です。SHOPEEは現地の競合セラーとの価格競争が激しく、独自商品がないと差別化が難しい状況です。
SHOPEEの広告費はどれくらいかかりますか?
任意ですが、売れるためには広告(ブースト機能)をほぼ必須で使うことになります。月商に対して10〜15%程度の広告費を見込んでおくのが現実的です。
まとめ:SHOPEEは「今更」ではないが、甘くもない
SHOPEEは市場としてはまだ成長しています。
東南アジアのEC普及率は上がり続けており、プラットフォーム自体が死んでいるわけではありません。
ただ、日本人セラーが簡単に稼げた時代は終わった、というのが正直なところだと思っています。
特に総代理モデルは、契約解除リスクと類似品問題という2つの構造的な弱点があります。
「いつ崩れるかわからないビジネスを一生懸命育てる」という状況になりやすいため、出口戦略まで含めて設計できる人向けのモデルです。
初心者が副業でゼロから始めるなら、まずはeBayなど仕組みが整った越境ECプラットフォームで基礎を身につけてからSHOPEEに展開する、という順番の方が成功率は高いと思います。
catawikiのような他の越境ECプラットフォームの実態も気になる方は、catawikiは儲からない?実態と落とし穴を解説という記事も参考にしてみてください。



「SHOPEEで稼げた」という成功体験談は、市場が拡大していた特定の時期に集中しています。今から同じ手法を再現しようとしても、競合環境がまるで違います。入り口を選ぶ段階で、そこをしっかり認識しておくことが大事だと思っています。











