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『○○で2,500万円』貴重な古物商のお話

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ebayのコンサルティングをさせて頂いております、お客様からとてもありがたいお話をシェアしていただきました。

古物商の精神を学べる非常にありがたい内容になっておりますのでご参考くださいませ。

以下コンサルティングのお客様から頂いた内容となります。


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先日、私が通っている骨董市で、この道50年以上のベテラン骨董商さんからとても含蓄に富んだお話を聞かせて頂きました。

商売人にとっては何かしら参考になるお話だと思いましたのでシェアさせて頂きます!

「お客様を10年かけて口説き落とし、2000万円の大商いを成功させた骨董商の方のお話」

私が通う骨董市には大ベテランの「○○古道具」のご主人、M氏も参加されていらっしゃいます。

M氏は75歳。

実際の風体はご年齢よりも10歳は若く見受けられ、温和なお顔つきでありながら骨董品を査定する時の眼光は鋭く、まさに「骨董商」といった雰囲気の方です。

先日の骨董市でM氏が売りに出されていた古いおもちゃを私が落札したことから声をかけていただき、とても深いお話を聞かせて頂きました。

古物市場にて

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M氏

あなたはおもちゃがご専門ですか?

いえ、専門というわけではありません。私は主に輸出販売をメインにやっておりますので海外の方に人気のあるジャンルのものを買い集めています。今日はいい品を買わせて頂いてありがとうございます

M氏

いえいえ、こちらこそです

あのおもちゃは、珍しいものですがどこで仕入れられたのですか?

M氏

個人の方からの買取専門ですので、あれも個人の方から買い取ったものですよ。倉庫の片隅に放置されていたものですから、おもちゃも海外の方に買って頂ければ旅行もできてうれしいでしょうね(笑)

買取専門ですか!私も買取をやっていますがなかなか案件が取れずに苦戦しています・・・・

M氏

ほぅ、集客の方法はどういったものを使われていますか?

インターネットや新聞折り込み、ポスティングなどです

M氏

なるほど。しかし、便利そうな道具ばかりに頼っていてはいけませんよ。ご自分の足もお使いにならないと

訪問買取、ですか?

M氏

ええ、そうです。私は一軒のお屋敷を攻略するのにおおよそ10年はかかるものだと思っていますよ

10年ですか!?

M氏

ええ、まずは蔵をお持ちの旧家さんや、大きなお屋敷など、自分が通える範囲のお宅のリストを作って、何度もご挨拶に伺うことから始めるんですよ。

もちろん最初は門前払いされます。あたりまえですよね(笑)

でも、そこから季節が変るごとに名刺を持ってご挨拶に行くんです

言うのは簡単ですが、実際にやるとなると大変ですよね・・・・

M氏

でもそれが私のやり方です。時には庭の掃除を手伝ったり、屋根の雪下ろしを手伝ったり、買い物のお手伝いをしたりね

何度か通っているうちに、コレクションを売ってくれるようになるんですね

M氏

何度、というレベルではないですね(笑)何十回と通わないとね。

先日、とあるお宅のご主人がね、突然私を呼び出したんですよ『今すぐ来い!』ってね

何度か買取実績のあるお宅ですか?

M氏

いえ、そのお屋敷には10年通っていますが、今まで一度もなんにも売ってもらったことは無いですよ(笑)

だからビックリして、何があったのかと思ってすぐにお伺いしました。
するとね、そのご主人が『ワシは今年で83歳や。

もう引退することにした。だからお前に蔵の中のものを全部譲ろうと思う』ってね

いわゆる『蔵買い』ってやつですね?

M氏

ええ、でも驚いたのはね、そのご主人が『金はいらん。全部タダでやる』って言うんですよ(笑)

『十年通ったお前への気持ちや』と

ええっ!それはすごいですね!蔵からはどんなものが出たんですか?

M氏

それは素晴らしかったですよ!そのお屋敷は彦根城の城下町に昔からあったところでね。
井伊直弼、豊臣秀吉のゆかりのものも出てきました

博物館級の出物ですね!!

M氏

それを『タダでやる』なんて、ほんとどうかしてる(笑)

だから私はせめてもの気持ちで500万円で買い取らせて頂きました

10年通ったからこそですね!その後、その荷物はどうなったんですか?

M氏

歴史的に特に貴重だと思った品は博物館に貸出しをさせて頂いて、それ以外のものは京都の骨董市に出品して2500万円ほどで落札して頂きましたよ。

タイミングがよかったんですね(笑)

すごすぎる!

M氏

私のしつこさにご主人が根負けしたってとこですかね(笑)

でもこれで私の買取顧客リストの中で攻略できていないお屋敷は残り一軒だけになりました。

この一軒から商品を買取ることが出来たら私は引退します

引退ですか?まだまだお元気ですし、もっと続けれるのではないですか?

M氏

いや~、今から新規のお客様を10年かけて攻略できたとしても私はその頃には80歳を過ぎています。

さすがにしんどいですよ(笑)

顧客リストの終わりと共に引退・・・なんだか壮大なお話ですね・・・

M氏

あなたの顧客リストにはお客様の名前が何名ありますか?

その中で2000万円稼がせてくれる方が何名いらっしゃいます?

2000万円も稼がせてくれそうなお客さんはいませんね(笑)

M氏

今はまだそうでしょう。でもね顧客リストは『宝の地図』ですよ。
軽く考えてはいけません。

もし私の店に強盗が入ってきたらレジのお金はくれてやっても、顧客リストだけは何があっても守ります。

それくらい大切なものですよ。

顧客リストが大事だというのは頭ではわかっていても、あまり実感が湧かないですね・・・・

M氏

インターネットという便利な道具ができて、今の商売人はみんな結果を急ぎすぎる。

ネット広告やホームページの重要性や効果については私も重要視していますが、あくまでも『道具として便利』だというだけです。

いい商品、いいお客さんというのはパソコンの画面から出てくるわけではありませんよ。

その向こうにいる人との繋がりから生まれてくるものです。

耳が痛い話です(笑)

M氏

いい品を持っているお客さん、高額品をポンッと買ってくれるお客さんというのはだいたいが商売人として成功された方々です。

商品を見る前に商売人としてのあなたの事を見定めているんですよ。

インターネットだけに頼っていてはあなた自身の価値をアピール出来ないでしょう?

なるほど・・・

M氏

それにもし長年のお付き合いもなく2500万円分の商品を買い取ってくれという人が急に現れたら、あなたはどうしますか?

私だったら『詐欺師だ。ニセモノを売りつけようとしている』と思いますよ(笑)

長年の付き合いを続けるという事はお互いの信頼を積み上げて行くという事です。

お客さんと長く付き合いを続けていくために必要なのは『三方良し』の考え方です。

『売りよし』『買いよし』『世間よし』です。

安く買い叩くようなことはしてはいけません。

法外な高値で売りつけるのもダメ。世間からの評判が悪いような商売はしてはいけないってことです。

近江商人の昔からの教えですね・・・

M氏

ええ、そうです。商売はね、長く続かないとダメなんですよ。

瞬間的に大儲けしたとしても1発屋で終わっちゃダメです。

私も確かに一軒のお屋敷で2000万円稼がせてもらいましたが、10年かかっていますからね。

1年当たり200万円です。そう考えるとボロ儲けってわけではないでしょう

勉強になります!

M氏

あなたはまだお若いでしょう。

今からでも十分間に合います。

決して焦らずじっくりと顧客リストを宝の地図に変えていってください。

ありがとうございます!

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以上共有して頂いた貴重な話となります。

めったに聞けないかなり貴重なお話ですし、古物商としての在り方を再確認させて頂きましたね。

並大抵の努力ではなく、いろんなところへ足を運び続けているからこそですが、このような経験をしてみたいものですね~!

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